2017年6月22日

化粧下地の選び方、考え方

投稿者: sentakubiyori_k

日差しが力強さを増してくるとともに、紫外線が気になる季節になってきました。
サロンでも紫外線対策についてご質問いただくことが増えています。
今日は日焼け止めと化粧下地の違い、化粧下地の選び方などをしたためたいと思います。

■目次

■化粧下地とは何か

化粧水、美容液などでスキンケアを行ったあと、ファンデーションを塗る前に使用するものです。
アイテムの性質としては、メイクアップ(メーキャップ)とスキンケアの中間的意味合いを持ちます。

●メイクアップ的意味合い
肌色を補正する
凹凸を補正する
光の反射具合を調整し、ツヤ感やマット感などを与える

●スキンケア的意味合い
紫外線による影響を予防する
ファンデーションののりを良くする
ファンデーションの崩れを防ぐ

スキンケア的意味合いである「紫外線による影響を予防する」効果を持つアイテムに、日焼け止めがありますが、多くの日焼け止めは化粧下地として利用することができます。
逆に、化粧下地には紫外線防止効果を持つものと、持たないものがあります。
化粧下地や日焼け止めに保湿成分や美白成分、アンチエイジング成分が含まれていることはあるが、それらはごく微量です。
美容訴求成分はたとえ含まれていてもその効果は期待しない方がよく、それらは化粧水、美容液、クリームなどで補うべきです。

■自分に合った化粧下地を選ぶには?

「どんな化粧下地が良いか?」
これは抽象的な問いで、大変難しいものです。
化粧下地には前述したように、さまざまな要素があります。
一口に良い、悪いで区別できるようなものではなく、どのような働きを重視するかによってまるで変わってきてしまいます。
口コミで「良い製品」を調べる前に、ご自身が化粧下地に求める要素を明確にすることをおすすめします。
化粧下地に求める要素をチェック!

<メイクアップ的要素>
・肌色補正効果が必要か(透明感を出したい、赤みやくすみを抑えたいなど)
・肌の凹凸を補正する効果が必要か
・ツヤ感やマット感など肌の質感を演出したいか
<スキンケア的要素>
・紫外線による影響を予防する
・ファンデーションののりを良くする
・ファンデーションの崩れを防ぐ

エステティシャンの専門領域は「スキンケア」のため、ここから先は化粧下地のスキンケア的要素に的を絞って書き進めたいと思います。
なお、メイクアップ的要素を強く持つ化粧下地については、メイクアップを生業とする方か、美容部員さんの方が詳しいと思うのでそちらでご相談を。

■スキンケアの観点からは、ぜひとも化粧下地に日焼け止め効果を

紫外線が肌に与える影響は深刻です。
UV-Bはやけどを起こしたように肌を変化させる(サンバーン)だけでなく、真皮のコラーゲンを劣化させ、しわ、たるみの原因となります。
曇りの日でも照射量があまり変わらないUV-Aは、UV-Bのように肌に急激な変化は起こさないものの、いつの間にか肌を黒くし(サンタン)肌の奥深くまで傷つけて、しわ、たるみ、しみの原因になります。
また、どちらも光発ガンを引き起こすことも分かっています。
このようなことから、美容的観点からは当然、健康維持の観点からもぜひ化粧下地には「紫外線予防効果」のあるものを選んでいただきたいと思います。
紫外線防止剤には吸収剤と散乱剤がありますが、環境省の『紫外線環境保健マニュアル』によれば、紫外線吸収剤は「まれにアレルギーを起こすことがある」とのこと。
よしき皮膚科クリニック銀座院長 吉木伸子先生 著『スキンケア基本事典』でも、「普段使う日焼け止め化粧品なら、紫外線吸収剤を含まないものが無難」とあります。
素肌美人になるためのスキンケア基本事典 -
素肌美人になるためのスキンケア基本事典 –
10年ちょっとのサロンワークの経験から言っても、日焼け止めによる荒れ、トラブルに悩む方のほとんどは「紫外線吸収剤」を含む日焼け止めや、ファンデーション、化粧下地をお使いでした。
現場の感触では、「まれにアレルギーを起こすことがある」というニュアンスよりは、もう少し頻度が高い印象です。
紫外線吸収剤を含まない、ノンケミカルタイプの日焼け止めはややお値段が高くなる傾向がありますが、健やかな肌を目指す方にはぜひノンケミカルタイプの製品をお勧めしたいと思います。

■ファンデーションののりを良くしたり、崩れを防ぐための対策は下地に求めない

ファンデーションが上手く乗らないのは、肌のうるおい(水分量と油分量のバランス)が足りないことや、角質が厚くなってごわついていることがほとんど。
リキッドやクリームファンデーションは、シリコーンオイルなどの油分様成分がベースになっているため、特に皮脂量が充分な年代である20代から30代まででは、ご自身の皮脂と相まって油分過剰となり、テカリや崩れを招きます。
ファンデーションの「のり」や「崩れ」対策は、化粧下地やメーキャップによって付け焼刃でごまかすのではなく、スキンケアによって肌そのもののコンディションをコントロールすることをお勧めします。
肌を補正する働きが強いファンデーションや、化粧下地には負担になる成分が多く含まれる傾向があり、肌の調子が良くないからと言ってそれらを使っているといつまで経っても悪循環から抜け出せません。
ぜひともスキンケアによって、ちょっとやそっとの刺激には負けないような力強く、美しいお肌を作ってください。
ごわつきにはピーリング効果のある洗顔
例:フルーツ酸、グリコール酸、酵素などの成分
皮脂が多く、べたつきがちな肌にはビタミンC誘導体を含む化粧水、美容液、一部はクリームなど
例;リン酸アスコルビルMg、テトラヘキシルデカン酸アスコルビルなど
かさつく肌に角質細胞間脂質や類似成分(セラミドⅡ、ウマスフィンゴ脂質など)とともに、
ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲンなどの働きの異なる保湿成分を多数含むを含む、美容液、クリーム
などでのお手入れが有効です。

■お手ごろ価格、下地にも使えそうなノンケミカルタイプ日焼け止めはこれ

ニベアサン プロテクトウォーターミルクマイルドSPF50+ PA+++ 30ml -
ニベアサン プロテクトウォーターミルクマイルドSPF50+ PA+++ 30ml –
ニベアサン プロテクト ウォーターミルク マイルド SPF50+ 30ml
全成分:
水、酸化亜鉛、シクロペンタシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ジメチコン、シクロメチコン、酸化チタン、ポリメチルシルセスキオキサン、BG、PEG-10ジメチコン、グリセリン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、アセチルヒアルロン酸Na、ポリクオタニウム-51、酢酸トコフェロール、ハイドロゲンジメチコン、ジメチコンポリオール、水酸化Al、メチコン、シリカ、メチルパラベン、硫酸Mg
またまた千円以下に的を絞って100点ほど見てみたのですが、この価格帯だとノンケミカルタイプの日焼け止めがほとんどないのです。
赤ちゃん、小さなお子様にも使える、敏感肌向けなどと謳ってあっても、大半の製品が紫外線吸収剤が入っていました。
紫外線吸収剤を特殊技術で加工し、直接肌に触れないようにしたという主旨の説明文があった製品も見かけたのですが、成分みる限りは私の目では特殊性は感じられず。
果たしてそういうことがどういう原理で可能なのか、そうした場合に日焼け止め効果だけは維持して、肌へ刺激を与えないことが可能なのか……手元の資料では分からないです。
このレベルは、技術者さんじゃないと分からないのだろうと思います。
パックスナチュロン UVクリーム(日焼け止め) 45g SPF15/PA++ -
パックスナチュロン UVクリーム(日焼け止め) 45g SPF15/PA++ –
低価格のノンケミカルタイプの日焼け止めというと、有名な「パックスナチュロンUVクリーム」があるのですが、以前レポしたとおり、下地として使うにはかなり厳しい作り。
「ニベアサン プロテクト ウォーターミルク マイルド SPF50+ 30ml」は例によって実物を見ていないんですけれど、成分見るかぎりは、下地にも使えそうです。
ノンケミカルタイプの日焼け止めは2千円台から4千円台くらいのものが、もっとも製品数が多いのですが、この価格帯のものは「ニベアサン プロテクト ウォーターミルク マイルド」より精密なつくりになっているものが多いです。
紫外線散乱剤(酸化亜鉛、酸化チタンなどの色粉)をより均一に伸ばし、肌に密着するようにできていたり、紫外線と相乗効果でお肌へ悪影響を及ぼすと考えられる赤外線の影響を抑えたり…。薄塗りになってしまっても、持ちこたえ、紫外線防止効果をしっかり発揮しそうなものが多いですね。あと、使用感が良いのも特徴かもしれません。
スキンケア製品は必ずしもお値段が高いものが高品質、というわけではないのですが、日焼け止めに関していえば、わりとお値段と性能が比例しやすい印象。
ご予算に合わせて賢く日焼け止めを選び、健やかな肌を育んでください!
<本日の所要時間60分>
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夏場のお肌のベタツキが気になるのなら、「イオン導入」もおすすめ。
塗るだけでも皮脂を抑える効果が期待できるビタミンC誘導体ですが、イオン導入なら数十倍から数百倍も浸透させる※ことが可能。
1週間から10日ほどは、いつもよりさらっとしている、と感じる方が多く、夏場人気のフェイシャルコースです。
イオン導入は美容機器のなかでは安価で、使い方も簡単なためご自宅でも取り入れることができます。
──が、サロン用機器の方がパワーが強く、アタッチメントも細かく用意されているのでよりていねいにVCを浸透させることができます。
夏場の化粧崩れが気になるのなら、ぜひ一度お試しを。
また、サロンでは、お使いの基礎化粧品やお肌に悩みについてのご相談を承っております。
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※使用する機器や化粧品によって、数値にかなりばらつきがあります