2019年9月26日

<シャンプー>ボズレー ブラックプラス シャンプー

投稿者: sentakubiyori_k

ボズレー ブラックプラス シャンプー 360ml
ボズレー ブラックプラス シャンプー 360ml
ボズレー ブラックプラス シャンプー
2,268円
※2018年6月amazonでの価格
ざっくり結論:
「ブラック」は液剤の色。
白髪を予防すると謳うことは現状できない。
どんな成分だろうが、真皮まで浸透なぞせんよ……

お客様からお問合せのあった製品です。
ボズレーのスタンダードタイプがあんまりよかったので、
現在当店のお客様の多くの方が ボズレー プロフェッショナル シャンプー 使っています。
「ブラックプラス」と「プロフェッショナル」の違いと、
どちらが良いのか考えてみたいと思います。
成分見ていきます。
全成分:
水、ココイルメチルタウリンNa、コカミドプロピルベタイン、コカミドDEA、ラウラミドプロピルベタイン、ラウロイルメチルアラニンNa、ヘマチン、パルミトイルテトラペプチド-20、ヤナギラン花/葉/茎エキス、モウソウチク成長点細胞溶解質、トリフルオロアセチルトリペプチド-2、ラウラミンオキシド、ラウリルスルホ酢酸Na、ラウロイルサルコシンNa、オリゴペプチド- 41、アセチルテトラペプチド- 3、リンゴ果実培養細胞エキス、アルガニアスピノサカルス培養エキス、ライラック葉培養細胞エキス、サッカリナロンギクルリスエキス、アカツメクサ花エキス、セバシン酸、1, 10-デカンジオール、10-ヒドロキシデカン酸、プエラリアミリフィカ根エキス、エクオール、パンテノール、ポリクオタニウム-10、ソウパルメット果実エキス、プランクトンエキス、レシチン、メントール、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ポリクオタニウム-7、グリセリン、BG、テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチル、プロピオン酸Na、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ジオレイン酸PEG-120メチルグルコース、エチドロン酸、イソマルト、マルトデキストリン、キサンタンガム、デキストラン、クエン酸、クエン酸Na、フェノキシエタノール、エタノール、香料
界面活性剤は後方表示のラウリルスルホ酢酸Na,ラウロイルサルコシンNa,あたりが美容訴求成分の後方に変わっていますが、
構成自体は「プロフェッショナル」タイプとだいたい同じ。
相変わらず非常に質が高いです。このお値段で素晴らしい!
ほぼ完全なアミノ系です。
起泡剤もありますから、アミノ酸系ながらふくふくとした泡が立ち、ぬめぬめした独特の洗いあがりは抑えられているのではないでしょうか。
美容訴求成分を見ていきます。
植物エキスの名も相当見られるのですが、例によって界面活性剤と一緒に配合されている場合は洗い流されてしまって、ほとんど肌に残らないと考えられるので割愛。
それ以外のところですと――
ヘマチン
モウソウチク成長点細胞溶解質
パルミトイルテトラペプチド-20
トリフルオロアセチルトリペプチド-2
オリゴペプチド- 41
アセチルテトラペプチド- 3
……。
(‘Д’)
あ、これ、ヤバイやつだ。
えっと、先鋭的な成分が多すぎるのと、
皮膚科学というよりは、発想がかなり毛髪科学寄りですわ。
対皮膚用化粧品とだいぶ発想が違う。
だもんで、ちょっと、畑違い感が否めないし、資料も足りないので、推測と応用と、断片的な知識つないだ感じの結論になっちゃいます。
まあ、ド・ストライクな感じの考察はマニアック美容師さんのブログをご覧になっていただくとして、自分はエステティシャンなので、エステティシャンらしい視点で考えてみましょうか。
色物考察として、斜め読みしてもらえれば幸いです。
さて――。
この製品を使うかどうか検討されている方が、いちばん気になるのは
白髪が予防できるのか、はたまた少なくなるのか、

というところだと思います。
そこのところのわたくしの答えはこうです。
可能性はゼロとはいえないが、期待しない方がいい
近頃「ブラック」という名を持つシャンプーが増えていますが、これは「ボズレーブラックシャンプー」だけによらず、いずれにも共通して言えることだと思います。
なぜかというと、第一に白髪を予防するという表示で医薬部外品にできる成分が現状存在していないのです。
シャンプー、コンディショナーの医薬部外品が表示できる効果・効能は以下のとおりです。
・ふけ、かゆみを防ぐ
・毛髪、頭皮の汗臭を防ぐ
・毛髪、頭皮を清浄にする
・毛髪、頭皮をすこやかに保つ
・毛髪をしなやかにする
・毛髪の水分、脂肪を補い保つ
・裂毛、切毛、枝毛を防ぐ
そう。
白髪の「し」の字もないのです。
では、どうして白髪を予防できることを匂わせる製品が出てきているかというと……
ヘマチン
この成分のせいです。
毛髪産業(勝手な造語)に携わる方々のなかでは、
・白髪が予防できる
・ダメージヘアが補修できる
・薄毛予防につながる
などと、期待を寄せられていたり、場合によっては上記の効果があると、まるで真実かのように言われている成分です。
ヘマチンとは動物の血液から作られる成分で、化粧品としての成分の定義は「抗ケーキング剤」となっています。
※ケーキングの意味を書いていると本筋から外れるので、興味がある人は調べてね!
大分古いのですが、厚生労働省が平成20年12月に都道府県に宛てた『いわゆる薬用化粧品中の有効成分リストについて』という書面にある、シャンプーとリンスの有効成分は以下のとおりです。
・アラントイン
・安息香酸
・イオウ
・グリチルリチン酸二カリウム(グリチルリチン酸ジカリウム)
・サリチル酸
・サリチル酸ナトリウム
・トコフェロール酢酸エステル(酢酸DL-α-トコフェロール)
・トリクロサン
・ピリチオン亜鉛
・ベンザルコニウム塩化物(塩化ベンザルコニウム)
・イソプロピルメチルフェノール
・グリチルリチン酸三ナトリウム
・臭化アルキルイソキノリニウム液(75%)
・レゾルシン
ヘマチンは見られません。
また、さらに古いのですが、日本化粧品工業連合会による『医薬部外品の成分表示名称リスト(平成18年3月10日)』の、238番に「ウシヘマチン液」が見られます。
つまり、ヘマチン自体は平成18年3月の時点ですでに医薬部外品の何かに含まれていた成分のようです。
ただ、成分表示名称リストなので、有効成分かその他の成分かは分かりません。
しかし、いずれにせよ「白髪」に関する効能表示は現段階ではやはり認められていないものと思われます。
それは、ブラックの名を冠するシャンプーやコンディショナー、トリートメントが一様に 白髪を予防できることを匂わせる程度 に留まっていることが逆説的に証明しているのではないでしょうか。
化粧品は効果・効能は謳えないが副作用はないもの。
医薬部外品(薬用化粧品)は決められた成分を決められた濃度含むと、決められた効果・効能を謳えるもの(ただし作用は温和)です。
「白髪を予防・改善できる」と明記すれば、景品表示法と薬事法に恐らくダブルで違反することになります。
個人的には、そもそも
どんな成分だろうが、真皮にある毛母細胞まで美容訴求成分は浸透しないでしょ……

とも思います。
化粧品のCMや広告に、
超・浸透
奥まで浸透

などというキャッチコピーが大きく踊っているのと同時に、右隅に米粒みたいな小さな文字で「※浸透は角質層まで」って書いてあるの見たことありませんか?
そうなんです。
美容訴求成分はどんなものであれ、塗るだけでは角質層(平均0.03ミリ)までしか届かないのですよ。
真皮まで届けるにはそもそもとして、ポレーションや導入機などの美容機器を使わないとなりませんし、それでも全部がいけるわけでもない。
ましてや、コラーゲンしかり、ヒアルロン酸しかり元来が動物由来の成分って分子が大きいので、かなり改良されてようやく浸透力が上がるものですし、そのうえシャンプーやコンディショナーのように水に流すものに入っていて、真皮の、しかもそのなかにある毛母細胞までなんて入るとは思えないわけですよ。
そんなもんで浸透するなら、店にある美容機器ぜんぶ放り投げるわ―― そう、思いますね。
そろそろ表題の製品 ボズレー ブラックプラス シャンプー に戻ります。
……というわけで、白髪を予防するうんぬんは「話半分」程度にとどめておき、
願わくは 予防できたらいいな!
くらいの気持ちでなら、使ってもいいと思います。
白髪の改善・予防は別として、界面活性剤の質はいいですし、ほとんど吸収されないとは思うけど先鋭的な抗老化剤も入っていて、シャンプーの質としては大変良い感じです。
わたくしも注目しているボズレーのシリーズなので、今回はサンプルを購入して実際に使ってみましたが、プロフェッショナルよりも洗浄力がやや穏やかなかんじがしました。
プロフェッショナルでは皮脂がとれすぎるように感じる人は、こちらのブラックプラスもよいかもしれません。
一応定価は変わらないようですが、ネットでは若干 プロフェッショナル の方がお安く出回っているようです。
なんにせよ、ボズレーはいいぞ。
2019年9月時点でもイチオシの高品質シャンプーです。
ボズレー プロフェッショナル シャンプー 360ml
ボズレー プロフェッショナル シャンプー 360ml
個人的にはプロフェッショナルの方が出来がいいと思います。
オマケ:

ブラックプラスシリーズには、エッセンスがあります。
このエッセンス、件の成分ヘマチンが入ってすらいないの…… なんで……
細胞賦活するような成分は入っているんですけれどね。それも強力なタイプとは言い難い。
amazonのレビューを見ても、考えさせられますね。
消費者が勝手に期待している(思い込んでいる)だけであるという言い訳が通用する範囲の打ち出し方ですけれどね。
白髪染めから卒業したグレイヘアの女性が注目を集めたりしていますが、未だ白髪は忌むべきものであり、あわよくば根本的になんとかしたい、とお考えの方も少なくないでしょう。そういう方にとっては切実な問題なんですよね。
かつて化粧品が幾度も通ってきた道ですけれど、何とかしたいという切実な思いを逆手にとるやり方はやっぱり、ちょっと……不誠実な売り方だなぁと思ってしまいます。
シャンプーはもの自体は良いので、残念です。
***
今のところ、白髪はどうも遺伝的な要因が大部分を占めると考えられているようです。
睡眠不足やストレス、栄養状態の悪化などの不摂生によって、頭皮の血行が悪くなり、毛母細胞に栄養が運ばれにくくなって一時的に白髪が増えることもありますが、そういう種の白髪はいつの間にかもとに戻ったりします。
加齢(老化ではなく加齢と表現するところがミソ)による変化は、基本的には元に戻りません。
今後そういうアプローチが発見されるかもしれませんが、今の時点で決定的なそういうものはないです。
個人的には、老いを否定したり、受け容れがたいという心理の方に興味があります。
私は白髪染めをしていますが、これは美容に関わる仕事をしている手前、その方がお客様に安心感や信頼を持ってもらえるのではないだろうか、という社会的な理由です。
こういう仕事をしていなければ、たぶん白髪染めはしないですし、この世に自分ひとりしか存在しないなら、絶対染めていないです。
白髪をなんとかしたい、という思いはあってもなくても、それは人それぞれですし、それぞれで良いのだと思います。
ただ、その理由の方が大事なような気がします。
社会的な理由か絶対的な理由か、それによって本質が違うように思うんですよね。